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NIQレポート、2025年のヘルス&ウェルネスの世界動向を報告

  • ウェアラブル技術と社会的影響を考慮した購買がヘルス&ウェルネス分野の消費習慣へ影響を与えている。
  • 世界中の消費者は食品会社による健康強調表示に対して懐疑的(62%)であり、製品ラベルにおける透明性の向上(82%)を望んでいる。
  • 世界全体の43%の消費者が、医療従事者により推奨された場合、抗肥満薬の服用を検討すると回答。
  • 世界全体の39%の消費者が、超加工食品に対して否定的な見方をしており、北米の消費者(48%)において最も高い数値を示している。

シカゴ--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- ニールセンIQ(NIQ)は、同社ではこの分野で初のレポートとなる、健康トレンドからライフスタイルの選択へのシフトを分析した「Global State of Health & Wellness 2025(2025年版ヘルス&ウェルネスの世界的現状)」を発表し、その中でヘルスおよびウェルネスに関する新たな消費者行動を考察しています。調査結果には、信頼と影響力、栄養、体重減、メンタル・ウェルネス、ヘルステック、ヘルス&ウェルネス分野における社会的影響を考慮した購買などの重要なトピックに焦点を当てた、19か国の地域における詳細な分析が含まれています。

NIQによると、消費者は将来の健康を意識した選択をするようになっており、世界中の消費者の70%が健康管理に積極的であると考え、57%が5年前よりも「健康的なエイジング」を優先するようになっています。その結果、55%の消費者が、より良質な栄養、セルフケア、心身の健康などに月100ドル以上を費やす意向を示しています。しかし、消費者は健康強調表示に対してますます懐疑的になってきています。世界全体で82%の消費者がヘルス・ウェルネス製品のラベル表示に対してより透明性のある、理解しやすいものにする必要があると答え、ウェルネス製品やサービスが効果的であるという信頼を得られないことで、より健康的な生活を送れていないと答えた消費者は25%を記録しています。

「日々変化するウェルネス市場を生き抜くためには、ブランドは製品のイノベーションだけでなく、明瞭さ、透明性、手頃な価格、そして信頼性を追求する必要があります」と、最高コミュニケーション責任者兼グローバル・マーケティングCOE責任者のMarta Cyhan-Bowlesは述べており、「消費者はウェルビーイングに投資する意欲はある一方で、そのための指針を必要としています。企業は、顧客ロイヤリティーを獲得するために、製品が利用しやすいものであり、透明性のある表示がされており、かつ価格的に競争力のあるものであることを保証しなければなりません」と話しています。

2025年におけるヘルス&ウェルネスの主要消費者動向
製造業者や小売業者は、消費者の嗜好の変化、そして「健康に生きる」ということの意味を理解するために、消費者の優先事項に焦点を当てた方法で、総合的な考えを持ち、かつ情報通の今日の消費者と関わる必要があります。

栄養と腸の健康を重視した健康食品飲料の選択の増加:
調査の対象となった19か国の消費者のうちの半数(53%)が、2025年にはより多くの高繊維食品を購入する意向であり、約40%がより多くのスーパーフード、高タンパク質の植物性食品、またはプロバイオティクス食品を購入する意向であると回答しています。

抗肥満薬(AOM)による、減量管理のあり方の変化:
5年前と比べて、消費者の半数以上(54%)がより健康的な体重、体型、筋肉の状態管理に重点を置いています。10人に4人(43%)が、医療従事者に勧められた場合にAOMの服用を検討すると回答している一方で、世界全体では63%がAOMについての知識を持ち合わせていない状況です。

世界の消費者向け技術耐久消費財市場の成長分野と位置付けられる健康関連テクノロジー:
消費者の4分の3(74%)は、ヘルス&ウェルネス機能を備えたテクノロジー製品の方が、そうでない製品よりも好ましいと考えています。3分の2近く(63%)が、健康に特化したテクノロジー製品が自身のヘルスとウェルネスの向上に効果的であると考えており、また57%が、アプリやスクリーニング装置を使用することで、購入した製品が自身の健康面での優先事項に適したものであることを確認したいと考えている、と回答しています。

セルフケアとウェルネスを重視する消費者の増加:
5年前と比べて、3分の2近く(63%)の消費者が質の高い睡眠やメンタル・ヘルスのケアを優先しています。また、自然の中で過ごす(60%)、マッサージや筋肉のリラクゼーション(40%)、ヨガや瞑想(35%)、アロマセラピー(24%)などのアクティビティーにさらに取り組んでいく意向があるとしています。

社会的影響を考慮した製品に対する世界的な需要の高まり:
個人のウェルビーイングと社会的責任は、消費者の展望の中でますます連動するようになってきています。実際、調査対象となった消費者の70%は、購入するヘルス&ウェルネス製品が環境にやさしく、倫理的に正しく生産されていること(フェア・トレード、動物実験を行なっていないこと、動物福祉に配慮していることなど)が「重要」または「非常に重要」だと考えており、71%はこうした特徴を持つウェルネス製品により多くの対価を支払ってもよいと回答しています。

ブランドにとっての重要ポイント

製造業者や小売業者は、より健康的な製品のコスト面や入手可能性という点で、消費者が常に抱いている本質的な懸念、そして明確かつ詳細で偽りのない製品情報を求める消費者のニーズに対応しなければなりません。また、ブランドは、製品ポートフォリオがすべてウェルネス志向であり、倫理的に調達され、環境への配慮がなされ、そして社会的意識の高いものであることを確実にすることで、プレミアム化の見込みとともに、核となる層のロイヤリティーを獲得することが可能となるでしょう。

「Global State of Health & Wellness 2025(2025年版ヘルス&ウェルネスの世界的現状)」レポートについて

この代表的レポートは、変化する消費者のニーズを形成している世界的な要因や、消費者のヘルスやウェルネスに対する意識、志向、動機、障害、将来的な購買意欲に関わる調査結果に焦点を当てています。グローバル・レポート、そしてアジア太平洋地域、ヨーロッパ・中東・アフリカ、ラテン・アメリカ、北米、および西ヨーロッパの5つの地域において詳細な調査を行った地域的洞察レポートを無料でダウンロードいただけます。こうした動向がお住まいの地域の市場にどのような影響を与えるのか、是非ご確認ください。

調査方法

NIQの2025年ヘルス&ウェルネス世界調査は、2025年1月と2月に実施されました。19か国の約1万9000人の成人の消費者を対象にオンラインにてインタビューを行いました。こうした国には、ブラジル、カナダ、中国、チェコ、フランス、ドイツ、ハンガリー、インド、インドネシア、イタリア、メキシコ、オランダ、ポーランド、南アフリカ、スペイン、トルコ、アラブ首長国連邦、英国、および米国が含まれています。データは、各国の成人の食料品購入者数を反映しています。

NIQについて

NIQは、消費者購買行動に関する最も包括的なインサイトを提供し、新たな成長経路を明らかにする、業界大手の消費者インテリジェンス企業です。NIQは2023年にGfKと合併し、最も優れたグローバルな情報を持つ2つの業界大手が統合されました。グローバルなリーチは90か国以上に及び、世界の人口の約85%と、7兆2,000億ドルを超える世界の消費者支出をカバーしています。NIQは、包括的な小売の分析と消費者インサイト(最先端のプラットフォームによる高度な分析機能により提供)により、Full View™を実現します。

詳細については、 www.niq.com をご覧ください。

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